●痛くない？ 　以前は、大腸内視鏡検査といえば、痛くてきつい検査といわれていました。女性の場合は、お産よりつらいと表現されることすらありました。しかし、現在は、術者の挿入技術の向上と、内視鏡の改良により、痛い検査ではなくなっています。そもそも大腸内視鏡検査で起こる痛みとは、曲がりくねった大腸の中を、内視鏡が無理に押し進められた時に、押された大腸の壁が　"ニューッ"と引き伸ばされて生じる痛みです。腸を引き伸ばさないように、腸をたたみ込んで直線化しながら挿入することで、ほとんど痛みは生じません。当クリニックでは、これまでの検査経験と持てる技術のすべてを駆使し、患者様に苦痛の少ない内視鏡検査を心がけております。

●検査の手順 　検査前日の夕食まで食事を摂り、その後は絶食です。前日の就寝前に、下剤(錠剤)をのんでいただきます。検査当日は絶食ですが、水分は十分摂取していただき、9時に来院していただきます。来院後、液体の下剤(約2L)を2時間以上かけて飲んでいただき、何回か便が出て、最終的に透明な水様便になれば前処置は終了です。
いよいよ、午後から検査を行います。内視鏡室にて、腸の動きを抑える筋肉注射をした上で、肛門から内視鏡を挿入していきます。特に問題がなければ、検査終了まで15〜20分程度ですが、ポリープ切除などが必要となると時間が長くなることがあります。

●ポリープがあったら… 　大腸ポリープは前癌病変です。放置していると大きくなり、5〜10年経過してポリープの中に癌が発生してくる可能性があります。大腸ポリープ切除が大腸癌の早期治療となります。当クリニックでは、積極的に日帰り内視鏡的大腸ポリープ切除術を施行しております。大腸内視鏡検査をしながらポリープを見つけると、その場で切除するようにしております（痛みはありません）。

しかし、大きなポリープや悪性が強く疑われるポリープは、当日に切除できないものもありますし、場合によっては近隣の病院に紹介し、入院の上で切除が必要となることもあります。